〔084〕赤石岳 (3,120m)

標高差:1,997m

2007年08月08日〜10日(当時58歳)


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静岡県静岡市葵区田代

前日の移動
  前日の夜7時30分に神戸を出発し、0時過ぎにカーナビ様の示す通りに静岡ICを降りる。
約80kmの一般道走りではあるが、県道27号に入ってからはぐねぐねした道が続き、畑薙の
駐車場に着いたのは深夜の2時30分だった。

赤石岳  深田久弥著の「日本百名山」から
  この山を広く世に紹介したのは小島鳥水氏で、「赤石山の記」を『山岳』第一年号(1906年)に載せた。(略)火成岩の力を借りて高度をあげた穂高や槍や白馬は変節漢であって、ひとり赤石のみが太古からの純粋を保持しているとのいうのである。
日本百名山』 初日は ”千枚小屋”までの展望の利かない長い尾根道を登るのみ。
Road Map :登山口がある椹島は静岡県の最北部であり、畑薙からは一般車は入れない。
Route Map:椹島を基点に千枚小屋で一泊して、悪沢岳〜赤石岳を縦走し、赤石小屋で二泊目とする。
椹島 滝見橋 小石下 清水平 蕨段 駒鳥池 千枚小屋
8:08 8:21 −−− 10:56 11:55 13:30 14:10

〔083〕悪沢岳 (3,141m)

標高差:2,018m
悪沢岳 深田久弥著の「日本百名山」から
  読者にお願いしたいのは、どうかこれを東岳と呼ばず、悪沢岳という名で呼んでいただきたい。いったい東岳という平凡な名はいつ付けられたのであろう。 おそらく荒川岳の東方にある一峰と
見なしたに違いない。しかし荒川岳の続きと見るにはあまりにこの山は立派すぎる。
1日目 椹島〜千枚小屋(6時間02分)
東海フォレストのシャトルバス
  椹島からの登山では畑薙ダムからシャトルバスに乗る必要があるが、東海フォレストの経営する
山小屋に泊ることが条件となる。 シャトルバス乗車時には三千円を徴収されるが、これは山小屋代に
当てられるのでシャトルバスは無料送迎バスである。

南アルプス公園線の一部崩壊
  畑薙駐車場から先の道路が台風4号で崩壊し、通行止めとなっていたが、8月2日に仮設歩道が出来、人だけは
通れる様になった。 従って、シャトルバスは畑薙の駐車場までは迎えに来ず、駐車場から畑薙ダムまで林道を
2.9km歩く必要がある。
悪沢岳(東岳)
赤石岳
深夜の2時30分に駐車場に着いたが、更に上部にある小さな駐車場に
入ってしまい、意外と車が少ないと思っていたが、大駐車場は車で一杯
だった。 とても平日の様子と思えないし、なんの為に会社を休んで来たのか判らない状態である。
朝一番の出発であったが、道間違いで出遅れてしまいどん尻になって
しまった。 しかし、なんとか7時発の臨時便に乗ることが出来た。
(但し、助手席)
林道歩きは2.9km、約25分、シャトルバスの始発は8時であるが、人が多いので
臨時便が出る可能性がある。 遠くに見えている山は赤石岳かどうかは確認出来ていない。
椹島の標高は1,100mしかなく、悪沢岳までの標高差は
2千mを越すことになる。 今回は山小屋2泊のゆっくり山歩き
なので、剣岳日帰りの様な苦しい思いはしなくて済みそうだ。
ガタガタ道を走ること1時間で椹島に着く。 運転手は走りながら山、
花の解説を少ししてくれるが、聞こえるのは最前列だけ。北沢峠のシャトルバスの様にマイクで説明してくれるとみんな平等に聞こえるのに。
綺麗な滝の横を通り吊り橋を渡ると登山道は樹林帯の中に入っていく。
椹島を8時8分に出発し、林道を13分程歩くと登山口に着く。
先行者二人は和歌山からの方でこの後の三日間、同じ行動となる。
登山道はこの林道に沿って続き、2回横断することになる。
勾配がきつい箇所はほどんど無いが、ただ淡々と歩くだけで、
南アルプス特有のアプローチの長さを感じる。
シラビソを主とした針葉樹の樹林帯は展望がまったく無く、
風が通らないので蒸し暑い。
1時間26分歩くと林道に出て、少し林道を
歩いて鉄梯子から登山道に入る。
たまに展望が開ける地点があるが、山名までは判らない。
登山道は歩き易くて良いのだが、何せ、長く退屈な道である。
悪評高い光岳への登りに比べると贅沢は言えないかも知れないが、
これでは南アルプスは好きになれない。
2時間48分で ”清水平”の水場に着く。 ここまでは樹林帯を黙々と歩いただけで見所は何も無かった。 湧き水で顔を洗って一息入れる。
きこりのおっさんが仕事をしていたので毎日登っているのかと聞いてみると、直ぐ横の林道を車で来ていると言う。東海フォレストの社長さん、林道を車で登れる様にして頂戴よ!
駒鳥池の緑は近くで見ると綺麗なミズゴケであった。 水はそこそこ綺麗だが、足を踏み込むと潜り込んでしまいそうだ。
椹島からここまで何の見所も無かったが、5時間22分歩いて、”駒鳥池”に着く。
写真で見ると少しはきれく見えるが、実際は大きな水溜りでしかなかった。
ここから千枚小屋までは1時間の表示あり。(実際は40分)
受付をすると今日は平日なのに結構一杯だと言う。
収容人数150名、1泊2食で八千円也。
展望の無い道を6時間歩き、”千枚小屋”に着く。
ここの標高は約2,600mなので1,500mを登って来たことになる。
夕焼けの赤富士を待っているジジババ軍団。このお方達には平日も
休日も関係ないわなー。 小屋の周辺はお花畑になっているが、
今日は疲れて見に行く気になれなかった。
小屋の目の前には ”富士山”が聳え、展望抜群の地に建っていた。
冠雪をしていない ”富士山”はどす黒くイマイチであるが、夕陽に
照らされて少し赤富士になってくれた。
寝室は2段ベッド、寝袋の幅で寝ることになるが、寝袋なので両端から
の侵略には耐えられる。 粗末な夕食とビールを呑んで後は寝るのみ。
今日は最悪の山歩きだった
  いつもは辛いアプローチの後には山頂に立って小さな達成感が得られるのであるが、今日は辛い歩きを6時間しただけで終わってしまった。 こんな山歩きは過去に経験無しであるし、今後も同じことはしたくない。 明日の稜線歩きに期待してゆっくり寝よう。
2日目:千枚小屋〜赤石小屋
3日目:赤石小屋〜椹島
道なりに進んで行くとダムの施設で行止まりとなってしまった。
道間違いなので引返す。
厳重な通行止めがなされていたが、
”歩行者通行できます。”の注意書きがあった。
崩落個所に差し掛かると道路の大半が無くなっていた。
崩落個所はこれ以上崩壊が進まない様にセメンで固められていた。
崩落、崖崩れ個所。
バス停は ”畑薙第一ダムの左岸側となっていた。
2023年12月30日改定